はじめに:古い町並みへ続く「すずらん」の導線
飛騨高山を訪れたら、まず見逃せないのが中心市街地に広がる「やすがわ商店街」です。その中でも、「すずらん」は朝市通りと古い町並みをつなぐ絶好の導線上に位置するテイクアウト専門店。観光の始まりに宮川朝市を散策し、その足で「すずらん」に寄っておいしい高山のテイクアウトを手にし、古い町並みへの散歩をさらに楽しむ、といった王道ルートにぴったりです。
店舗名:すずらん
住所:岐阜県高山市下三之町1
営業時間:不定休

やすがわ商店街に佇むレトロな外観
やすがわ商店街の一角にあり、どこか懐かしい木造の店構えと、温かみあるレトロな佇まいが「すずらん」の第一印象。看板の字体や素朴な店頭装飾が、飛騨高山の雰囲気と美しく調和し、観光客の撮影スポットとしても人気です。店先に置かれた七輪(炭火焼き台)が、食べ歩きムードを盛り上げます。

② 定番が勢揃い!「すずらん」の看板メニュー
高山ならではのメニューが充実。価格は全品600円未満とリーズナブルながら、味は本格派。価格と内容は以下の通りです:
- みたらしだんご(しょうゆ):1本100円
- 味噌だんご(くるみ味噌):140円
- 海苔巻団子:140円
- 五平餅(くるみ味噌):400円
- 五平餅(しょうゆ):400円
- 飛騨牛串焼き:600円
※価格は最新の店頭画像を参考にしています。

③ みたらし団子:香ばしいおこげに醤油の旨味
みたらし団子は、丁寧に焼かれ、外はおこげが香ばしく、中はもっちもちの食感。しょうゆベースのタレは甘すぎず、シンプルながら醤油の香りと旨味が口いっぱいに広がります。
実際、利用者レビューでは「もっちもちで美味しかった!」との声も多く、飛騨高山の団子巡りでも根強い人気を誇ります 。
ちなみに、飛騨高山の「みだらし団子(みだらしだんご)」は、地域独特の「醤油一本勝負」スタイルで知られる香ばしい串団子です。砂糖を使わず、もち米系の米粉を丸めて5粒串刺しにし、炭火やガスで二度炙ってから醤油ダレを塗り、さらに軽く焼く製法が特徴。結果として、表面はカリッと香ばしく、中はもちもち。甘さ控えめながら醤油の旨味と米の風味が引き立ちます。

④ 五平餅:2度つけくるみ味噌が本格派
五平餅(くるみ味噌)は、香ばしさと甘みのバランスが絶妙。香ばしく濃厚なくるみ味噌が「二度つけ」されます。表面はほろっと焦げ目、中はしっとりごはん粒が残った昔ながらの食感。
「香ばしくやみつき」「一度食べたら忘れられない」との口コミもあり、ローカルな「五平餅食べ比べ」でも強力な候補!
ちなみに、飛騨高山の「五平餅」は、お米を半つきにし、串にわらじ型もしくは団子型に成形した郷土グルメです。くるみ味噌やえごま(あぶらえ)をブレンドした秘伝のタレを、2〜3回塗りながら炭火またはガスで香ばしく焼き上げます。表面はカリッと香ばしく、中はもちもち食感。味噌にくるみの風味が広がる個性豊かなタレが、甘じょっぱさとコクを引き立てます 。形やタレの配合は店によって多様で、食べ歩きやお土産としても大人気!

⑤ 私がおすすめする食べ歩きルート:宮川朝市→すずらん→古い町並み
おすすめルート例
- 宮川朝市で朝の散策。飛騨高山らしさを十分に感じながら、川沿いの約100mの朝市をゆっくり歩いてみてください。道の左側には毎日設置される白色のテントが、右側には、個性豊かな常設店が軒を連ねます。両側の個性豊かなお店を、川音を聞きながらゆっくり楽しむのがおすすめです!ちょっと小腹がすいてきたら、来た道を引き返し、やすがわ商店街へ向かいます。
- 宮川朝市道路からやすがわ商店街に入った1件目に目的のテイクアウト店「すずらん」があります。お店では、ぜひ「みたらし団子」or「五平餅」を注文してみてください!「みたらし団子」or「五平餅」をゲットしたら、それを片手に古い町並みに向かいます。ちなみに、「すずらん」があるやすがわ商店街は、アーケードがあるため炎天下では直射日光を防ぎ、雨の日はいい雨宿りスポットになるおすすめの通りです。高山を散策する際は必ず通る商店街です。
- 「古い町並み」へ向かいながら、焼けた団子の香りに包まれて食べ歩きを楽しんでください。「すずらん」から「古い町並み」の入り口まで徒歩で約2分程度。高山の雰囲気を味わいながらゆっくり歩くのがおすすめです!
- 気になるお店に自由に立ち寄り、空いた小路で味わうのも最高です。

⑥ SNS・口コミで話題!地元&観光客から高評価
- 食べログでは「もちもち、焼きたて」「おばあちゃんが焼いてくれる」など触れ合いも好評です。
- Rettyなどでは「飛騨牛串も安くて美味しい」「五平餅は香ばしくやみつき」と絶賛されています。
- 旅行ブログでも「すずらんはいつも安くて焼きたてを楽しめる」「家族連れに人気」と紹介され、高山観光において定番スポットになっています。
⑦ 食べ歩きマナー&周辺ガイド
食べ歩きマナー
- ゴミは持ち帰りまたは指定ゴミ箱を使用してください。高山市内には指定のゴミ箱が少ないため、可能であれば小さめのゴミ袋を持ち歩いていただくのがおすすめです。
- 他の人の迷惑にならないよう、歩きながらの食事は周囲にご配慮をお願いします。特に串は固く鋭いため、十分注意していただきたいです。
- キャッシュレスはなく、お買い物は現金のみとなりますので、ご注意ください。飛騨高山が発行する「飛騨高山教育旅行クーポン」(学生の修学旅行時などに配布されるクーポン)の加盟店ですので、クーポンでの買い物も可能です。

⑧周辺スポット
- 鍛治橋・宮川・宮川朝市:高山市の中心を流れる宮川と、その上に架かる鍛治橋は、飛騨高山観光において欠かせない風景の一つです。鍛治橋は、江戸時代の高山城主・金森頼旨の時代(17世紀後半)に、地元に多数あった鍛冶職人の町(片原町)を背景に木橋として架設されたのが起源とされ、以降地域の暮らしや交易を支えてきました。橋の欄干には、「手長足長像」と呼ばれるユニークな銅像が配置されており、足が異様に長い神話の妖怪「手長・足長さま」を模した姿で、訪れる人の目を引き、写真スポットとしても人気です。橋の東側、鍛治橋近くから弥生橋にかけての宮川沿いには、毎朝開催される宮川朝市が連なります。地元農家による採れたて野菜、漬物、そして地元工芸品など数十店舗が軒を連ね、活気にあふれています。幅約700 mの通りを行き交う人々は、清流のせせらぎとともに高山の素朴な温かみを体感できます。鍛冶橋からの宮川の眺望は非常に雄大で、川底の石や穏やかな流れ、両岸に並ぶ木造建築と柳の緑が調和した景観は四季折々に美しく、散策や撮影に最適です。春には桜が彩りを添え、秋には紅葉とのコントラストが映え、観光客にも地元民にも愛される景勝地となっています 。
- 古い町並み(上三之町):飛騨高山を代表する観光スポット「古い町並み(上三之町)」は、江戸時代の城下町としての歴史を色濃く残す国の重要伝統的建造物群保存地区です。ここでは、上三之町・上二之町・上一之町を中心に、黒くがっしりとした木造町家が軒を連ね、出格子や軒下を流れる清流、杉玉(酒ばやし)が醸し出す風情豊かな景観が広がっています。江戸末期から明治期に建てられた商家や土蔵が整然と並ぶ通りには、飛騨春慶塗や一位一刀彫、地酒や郷土食など、多彩な伝統工芸品やグルメ店が連なり、歩くだけで高山文化を体感できます。このエリアでは、食べ歩きに最適な飛騨牛の串焼き、高山ラーメン、そして高山名物の「みたらし団子」などのご当地グルメを手軽に楽しめ、地元の日本酒を試飲できる造り酒屋も点在しています。また、白壁土蔵のレトロカフェ「藍花珈琲店」など、ひと休みスポットも充実し、古き良き時間を味わうのに最適です。町並みの保存においては、1960年代以降、市民主体の運動が活発に行われ、電線の地中化や車両規制、消火訓練など住民と行政が協力して景観を守り続けています。その結果、訪れる人々は、まるで江戸時代へタイムスリップしたかのような非日常的な散策を満喫できます。

まとめ:飛騨高山の「すずらん」で、味も散策も満喫!
やすがわ商店街の一角にあるテイクアウト専門店「すずらん」は、宮川朝市と古い町並みをつなぐ絶好の“食べ歩き導線”上にとてもぴったり。木造のレトロな外観は、手書き風の看板や素朴な飾りが飛騨高山の街並みに自然になじんでいて、ふと足を止めたくなる温かさがあります。
メニューはどれも600円以下で、気軽に楽しめるのが◎。定番のみたらし団子(100円)は、外はカリッと香ばしく中はもちもち。甘くない醤油ダレがじんわり美味しく、「もっちもちで美味しかった!」という声も多いです 。くるみ味噌を二度塗る五平餅(400円)は、香ばしく甘じょっぱさがクセになる逸品で「香ばしくやみつき」との口コミもあります。飛騨牛串焼き(600円)までそろい、地元の味をちょっとずつ楽しめるのも魅力です。
「すずらん」は、宮川朝市でお散歩を楽しんだあと、ちょっと小腹が空いたら寄りたくなる、旅を優しく包んでくれる存在。アーケードの下にあるので、暑さや雨を気にせずに歩けるのもありがたいポイントです。香ばしい匂いと素朴な美味しさを片手に、古い町並みへの2分ほどの道も、心地よいひとときに変わります。ぜひ飛騨高山散策のお供に、「すずらん」をプランに入れてみてください。
